なぜそうなるか

医療費控除は「10万円から」とは限りません——総所得金額等が200万円未満なら、その5パーセントです

医療費控除は「1年で10万円を超えたら使える」と覚えている方が多いと思います。

でも、国税庁のページを開くと、10万円のすぐ下に注が付いています。その注に当てはまる人は、10万円ではありません。

調べてみたら、計算式そのものは4行で終わる短いものでした。長いのは、どの医療費が対象になるかのほうです。

そこで今回は、国税庁のタックスアンサーに書いてある計算式と金額を、そのまま並べていきます♪

この記事でわかること
・医療費控除の計算式は4行
・差し引くのは「10万円」
・ただし総所得金額等が200万円未満なら「その5パーセント」
・控除額の上限は200万円
・対象になるのは「その年に支払った」医療費

医療費控除の計算式は、4行で書かれています

結局、いくら戻ってくるの?

戻る金額ではなく、所得から差し引ける金額の式です。国税庁の原文はこう書かれています。

医療費控除の金額は、次の式で計算した金額(最高で200万円)です。(実際に支払った医療費の合計額-(1)の金額)-(2)の金額(1)保険金などで補てんされる金額(2)10万円

式はこれだけです。——支払った医療費から、保険金などで戻ってきた分を引き、そこからさらに10万円を引きます

差し引く順番
① 支払った医療費の合計
② −(1)保険金などで補てんされる金額
③ −(2)10万円
④ 残った金額(最高で200万円)が医療費控除の額

「10万円」には、注が付いています

総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではありません。

原文の注は、この一文です。

(注)その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5パーセントの金額

たとえば総所得金額等が150万円なら、差し引くのは10万円ではなく7万5千円です。10万円に届かなくても使える人がいる、ということになりますね。

ここでいう「総所得金額等」は、収入そのものではありません。どの数字が当てはまるかは、お手元の申告書の区分によります。

対象になるのは「その年に支払った」医療費です

要件のほうも、原文が短く書いています。

(1)納税者が、自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。(2)その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること(未払いの医療費は、現実に支払った年の医療費控除の対象となります。)。

未払いのぶんは、その年には入りません。——支払った年の控除になる、と書かれています。

上限は200万円です

計算式の1行目に、そのまま書かれていました。

医療費控除の金額は、次の式で計算した金額(最高で200万円)です。

上限があるのは、意外と知られていないところだと思います。

この記事は、国税庁のタックスアンサーに書いてある数字だけを並べています。当方が補った計算例(総所得金額等150万円なら7万5千円)は、原文の「5パーセント」から出したものです。

この記事で確認したこと

医療費控除の金額
・式は「支払った医療費 −(保険金など)−(10万円)」
・総所得金額等が200万円未満なら、10万円ではなく総所得金額等の5パーセント
・控除額は最高で200万円
・対象は「その年の1月1日から12月31日までの間に支払った」医療費
・未払いのぶんは、支払った年の控除になる

「10万円から」という覚え方は、当てはまる人には正しく、当てはまらない人には違う、ということになります。

この整理が変わる条件


出典

具体的な申告の可否と金額は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。

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